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卒業生とのつながりの強さ~臨床実習前のOSCE

2017.07.27

先生より

みなさんこんにちは。作業療法学科昼間部学科長の近野です。今日は、作業療法学科昼間部3年生の「OSCE(オスキー)」の様子についてお伝えします。

 

 

OSCE(オスキー、Objective Structured Clinical Examination)」は、客観的臨床能力試験のことです。日本では、医学部、歯学部、薬学部において臨床実習を行う臨床能力を身につけているかを試す実技試験として行われています。また、近年他の医療系の学科(看護、リハビリテーション等)においても、多くの大学で行われるようになりました。

 

 

臨床実習とは、病院や介護老人保健施設等で、現場の指導者の指導のもとで、患者さんを担当して評価、治療を行うものです。したがって、学生といえども、直接患者さんに触れたり、話をしたり、検査や治療を行うため、それに相応しい技能や態度を身につけていなければなりません。

 

 

 

 

みなさんも、学生がご自身やご家族の担当になったということを想像してみてください。きちんとした知識と技術、態度が身についている学生ならば協力してもいいなと思えるけれども、そうでない学生に評価や治療を行って欲しくないでしょう。

 

 

日リハでも、長期の臨床実習が始まる前の3年次に作業療法学科も理学療法学科もOSCEを行っています。

 

 

作業療法学科昼間部では6月~7月にかけて、毎週金曜日の午後、OSCEを行っています。内容は、臨床実習で行う基本的な7種類の検査(関節可動域測定や筋力検査など)の実技試験です。

 

 

 

 

患者役の学生(クラスメイトや理学療法学科の4年生)や卒業生に対して、15分程度で検査を行い、それを教員がチェック項目に従って評価を行い、フィードバックを行います。

 

 

最終回のOSCEはよりリアルな臨床実習を想定して行いました。患者役はリアルな患者を演じることができる卒業生にお願いし、評価者は臨床実習指導者の目線で評価を行う卒業生1名と教員1名がチームとなって行いました。

 

 

普段クラスメイトと実技練習を行っていても、いざ臨床場面となると、緊張してしまい状況に合わせた行動が取れなかったり、検査に集中するあまり、リスク管理が疎かになったりするものです。

 

 

臨床実習では、そのような状況が起こりうるということを学生が体験を通して気づくということも、OSCEの大きな利点です。

 

 

また、患者役の卒業生や評価者役の卒業生のひとつひとつの言葉は、学生にとって非常に心に響きます。このような体験を通して、学生は、患者さんの立場に立って、患者さんの安全に配慮しながら行動することの大切さと、難しさを痛感することができるのです。

 

 

最終回のOSCEでは、9名の卒業生と臨床実習指導者に協力して頂きました。臨床業務でお忙しい中、わざわざ休みを取って来て頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。

 

 

 

 

このように、たくさんの卒業生が学校教育に尽力して下さるのも、日頃の学校や教員とつながりの強さの顕れではないかと思います

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