チーム伸びしろ始動!

皆さんこんにちは、理学療法学科教員の重國です。本日は、日リハの特徴となりつつある通称「チーム伸びしろ」をご紹介します!

 

 

簡単に申しますと、いわゆる「補講」です。色々な呼び名があるのですが、学生が付けてくれたこの呼び名が私はとても気に入っております。

 

 

理学療法学科昼間部の「チーム伸びしろ」は1年生の対象者5名程度。少人数で行っており、教員は多い時には3名で対応しています。

 

 

突然ですが皆さん、勉強という言葉の意味を考えたことはあるでしょうか?

 

 

勉強この言葉、好きな人いますか?

 

 

正直、私はあまり好きな言葉ではありません。

 

 

なぜかというと、本来の意味は「(つと)めて、(し)いる」

 

 

つまり、「気の進まないことを仕方なくする」という意味だからです。

 

 

なので、そもそも勉強とは「楽しいものではなく、辛いけどもやること」ということになります。もちろん、忍耐力を養う為に、技能(スキル)の限界を超える為に「勉めて強いる」時期も重要です。

 

 

しかし、この「チーム伸びしろ」では、本来の意味での「勉強」は横に置いておいて、「楽しく学習」をしたいと考えています。

 

 

今日は後期の「チーム伸びしろ」2回目。先週の1回目は、メンバーと何をやるのかを相談して一緒に決めたので、今日は作業に入ります。

 

 

 

 

皆、時にはおしゃべりしながら、時には真面目に、授業とはまた違った雰囲気でリラックスしながら作業をしていました。

 

 

手元を見てみると、

 

 

 

 

何やら、カードに漢字をたくさん書いたり、イラストを描いたりしています。

 

 

 

 

一部完成したのがこちら↓ サイズは少し大きめのスマホくらい

 

 

 

 

表に筋肉の絵、裏に筋肉の名前や働きなどの情報が書いてあります。

 

 

題して筋肉カルタです!!

 

 

まずは、13枚のカードを作ってもらうことにしました。(実は作ること自体が既に良い学習になっています。)

 

 

次回はこのカードを使ってカルタをします。

 

 

例えば、自分のカルタを絵が上になるように適当に並べて、教員が「広背筋!!」とか、「肩関節の屈曲筋は!?」など様々なお題を出して、適切に取ることができるか、または一つのカルタを複数人で囲んで、勝負もできます。

 

 

もちろん、穴をあけてリングをつければ、暗記用のカードにもなります。

 

 

静かに机の前に座って、じっと教科書を見つめて、ひたすら覚えるという方法(勉強)はせず、アナログではありますがゲーム性も取り入れて、ワイワイしながら学習してもらいます。

 

 

楽しく学習しても、効果が上がることを実感してもらいたい!

 

 

今から後期試験の結果が楽しみです!!

視覚障がい者の体験実習

皆さんこんにちは。理学療法学科昼間部教員の鍋城です。今回は日常生活活動学のある授業について話をさせていただきます。

 

 

「視覚障がい者の体験実習」

 

 

視覚障がい者とは視力がまったくないか、視覚機能が弱く、かつメガネやコンタクトレンズなどで矯正しても視力や視野狭窄の状態がある一定以上は復活しないため日常生活や就労などで支障をきたす人のことです。

 

 

授業で、視覚をバンダナ等で遮断し視覚障がい者の体験を学生にしてもらいました。普段何気なく移動している校舎内や学校前の道路も、視覚を遮断することで普段とはことなる情報を得ることができたようでした。

 

 

 

 

学生からの意見としては、

 

〇耳(聴覚)が敏感になる

 

〇花や木の匂い(嗅覚)で場所を判断するようになる

 

〇光(日光)は太陽光の熱により感じることができる

 

〇介助者に何も言われないと不安になる

 

 

等がありました。

 

 

介助者付きで行っていましたが、道路の車道側と歩道側のどちらを歩いているかわからずに、「車が来るよ」との声掛けに車道に出そうになる学生もいました。

 

 

実際に体験することで分かることも多く、和やかに行いながらも色々と発見もあったようです。

 

 

 

 

皆さんは下記のようなシンボルマークを知っていますか?

 

 

 

 

このマークについて内閣府HPでは

 


 

 

白杖を頭上50cm程度に掲げてSOSのシグナルを示している視覚に障がいのある人を見かけたら、進んで声をかけて支援しようという「白杖SOSシグナル」運動の普及啓発シンボルマークです。

白杖によるSOSのシグナルを見かけたら、進んで声をかけ、困っていることなどを聞き、サポートをしてください。

※駅のホームや路上などで視覚に障がいのある人が危険に遭遇しそうな場合は、白杖によりSOSのシグナルを示していなくても、声をかけてサポートをしてください。

 


 

 

 

と記載されていました。このSOSシグナルの普及については賛否があるようですが、このシグナルを出している方は間違いなく助けてほしい方です。もし見かけたら声を掛けていただきたいと思います。

 

 

お恥ずかしい話ですが、自分は学生に言われるまでこのシグナルについて知りませんでした。その学生は実際にこのシグナルを出している方を見かけ、声をかけサポートしたとのことでした。

卒業生とのつながりの強さ~臨床実習前のOSCE

みなさんこんにちは。作業療法学科昼間部学科長の近野です。今日は、作業療法学科昼間部3年生の「OSCE(オスキー)」の様子についてお伝えします。

 

 

OSCE(オスキー、Objective Structured Clinical Examination)」は、客観的臨床能力試験のことです。日本では、医学部、歯学部、薬学部において臨床実習を行う臨床能力を身につけているかを試す実技試験として行われています。また、近年他の医療系の学科(看護、リハビリテーション等)においても、多くの大学で行われるようになりました。

 

 

臨床実習とは、病院や介護老人保健施設等で、現場の指導者の指導のもとで、患者さんを担当して評価、治療を行うものです。したがって、学生といえども、直接患者さんに触れたり、話をしたり、検査や治療を行うため、それに相応しい技能や態度を身につけていなければなりません。

 

 

 

 

みなさんも、学生がご自身やご家族の担当になったということを想像してみてください。きちんとした知識と技術、態度が身についている学生ならば協力してもいいなと思えるけれども、そうでない学生に評価や治療を行って欲しくないでしょう。

 

 

日リハでも、長期の臨床実習が始まる前の3年次に作業療法学科も理学療法学科もOSCEを行っています。

 

 

作業療法学科昼間部では6月~7月にかけて、毎週金曜日の午後、OSCEを行っています。内容は、臨床実習で行う基本的な7種類の検査(関節可動域測定や筋力検査など)の実技試験です。

 

 

 

 

患者役の学生(クラスメイトや理学療法学科の4年生)や卒業生に対して、15分程度で検査を行い、それを教員がチェック項目に従って評価を行い、フィードバックを行います。

 

 

最終回のOSCEはよりリアルな臨床実習を想定して行いました。患者役はリアルな患者を演じることができる卒業生にお願いし、評価者は臨床実習指導者の目線で評価を行う卒業生1名と教員1名がチームとなって行いました。

 

 

普段クラスメイトと実技練習を行っていても、いざ臨床場面となると、緊張してしまい状況に合わせた行動が取れなかったり、検査に集中するあまり、リスク管理が疎かになったりするものです。

 

 

臨床実習では、そのような状況が起こりうるということを学生が体験を通して気づくということも、OSCEの大きな利点です。

 

 

また、患者役の卒業生や評価者役の卒業生のひとつひとつの言葉は、学生にとって非常に心に響きます。このような体験を通して、学生は、患者さんの立場に立って、患者さんの安全に配慮しながら行動することの大切さと、難しさを痛感することができるのです。

 

 

最終回のOSCEでは、9名の卒業生と臨床実習指導者に協力して頂きました。臨床業務でお忙しい中、わざわざ休みを取って来て頂きました。この場を借りてお礼申し上げます。

 

 

 

 

このように、たくさんの卒業生が学校教育に尽力して下さるのも、日頃の学校や教員とつながりの強さの顕れではないかと思います