戦術メモリー

みなさんこんにちは。作業療法学科夜間部学科長の深瀬です。6月に入り、いまひとつジメジメした天気が続いております。関東は梅雨入りしたとのこと、体調管理にお気をつけ下さい。

 

さて、作業療法学科夜間部4年生は、今週の月曜日より臨床実習が始まりました。

 

 

それぞれ病院や施設で頑張っていることと思います。まだまだ緊張が解けない頃であるとは思いますが…

 

 

4年生は2月末に3週間の実習から帰ってきてから先週まで、一生懸命に実習の準備をしていました。その頑張りは、きっと患者様に伝わることでしょう。

 

 

 

 

私も10数年前の自分の実習の体験を思い出します。

 

 

実習初日、緊張していた私を優しく向かい入れてくださった実習指導者の先生方や患者様。そして臨床現場の「厳しさ」や「楽しさ」を肌で体験していき、自分の作業療法士としての基礎を築いていきました。

 

 

スポーツの世界で「戦術メモリー」という言葉があります。試合の中で起こる戦術や経験の蓄積のことです。試合の中で、状況に応じて適切な選択をするために必要な機能で、練習の時よりも試合を通して養われるものと言われています。

 

 

 

 

ただ何も考えずにプレーしているだけでは「戦術メモリー」は蓄積されず、一つ一つのプレーをきちんと分析し、次に同じような場面があった時にどういう選択をするかを考えることで積み重ねられます。

 

 

実習では、決して学校で体験できないような経験ができます。いわば試合のようなものです。経験を礎とし、作業療法学生から作業療法士へと成長するために、「戦術メモリー」をたくさん積み重ねて帰ってきてほしいものです。

理学療法士の仕事とは?患者さんの気持ちに寄り添う、共感できる医療人

こんにちは、理学療法学科 昼間部教員の塚本です。

 

最近、理学療法士に興味のある方とお話させていただくことが増え、どう説明したら理学療法士の仕事を伝えやすいかなぁと改めて考えるようになりました。

 

 

 

理学療法とは

 

“身体に障害のあるものに対し、その基本的動作能力の回復を図るため、様々な手段を加えること”

 

とされています(一般的に)。

 

 

 

…が!

 

 

個人的には

 

“患者さんが笑顔になれるお手伝いをすること”

 

だと思っています。

 

 

なぜなら、理学療法が対象となる患者さんの中には手足が麻痺して動かない方、足を切断してしまった方、余命数ヶ月と宣告された末期がんの方など、回復が難しい方もたくさんいらっしゃるからです。

 

 

そんな患者さんにどんな理学療法を提供すればいいのか?

 

 

患者さんの状態によって異なりますし、答えは1つではありません。

 

 

ただ、どんな場合にもいえることが

 

“患者さんの気持ちに寄り添って、どうやったらその患者さんが笑顔になれるのか考えること”

 

これが大切だと思います。

 

 

簡単なことではありませんが…つらそうだった患者さんの顔が笑顔になるたび、理学療法士となってよかったな~と感じます。

 

 

 

 

日リハでは

 

“即戦力となる理学療法士を養成する!”

 

という理念に基づき、

 

“患者さんの気持ちに寄り添う/共感できる医療人”

 

をテーマの一つに挙げ、人と繋がる学習に力を入れています。

 

 

具体的な内容や他の取り組みついては、学校のイベントでご紹介していますので、興味のある方はそちらにも足を運んでみてくださいね。

創造・想像力とコミュニケーション力

作業療法学科昼間部の五十嵐です。小学校の1年生を担任する先生が「これから必要になる力」と言っていました。

 

 

何に基づいてかと言いますと、

 

 

英オックスフォード大学でAI(人工知能)などの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授が「今後10~20年程度で、約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」と発表、子供たちが大人になる頃、その約半分はまだ存在していない職業に就くということで、日本の義務教育の場でも将来に備えて指導内容を変えてきています。

 

 

プログラミングやロボット、3Dプリンターなどを使った「デジタルものづくり」を遊びながら学べる子供の習い事の場も増えつつあります。

 

 

「アプリの作り方」なんて大人の私でも習いたいくらいです(*_*;

 

 

ある小学校で将来なりたい職業はとアンケートを取ったところ

 

 

1位 サッカー選手

 

2位 お医者さん

 

4位 公務員

 

でしたが、なんと3位にランクインしたのは「ユーチューバー」でした!

 

 

ほんの数年前には考えられない結果ですね。

 

 

では、コンピューターに代替されにくい仕事とは何か。

 

 

 

 

ここには「作業療法士」が入っております。「人間しかできない新しい発想や価値を生む仕事」という見方からのようです

 

 

ただ、医療や福祉の現場でもどんどんロボットや機器が導入されてきています。

 

 

作業療法士は相手の気持ちを汲み取り、できなくなった生活行為を再獲得する支援をする仕事ですがそのためには「創造・想像力とコミュニケーション力」がやはり必要です。

 

 

それにプラス時代の流れに対応していく力も必要です。

 

 

私も取り残されないように努力していかなくてはならないですし、日リハで学ぶ学生さんにも将来を見据えて「創造・想像力とコミュニケーション力」を養ってほしいと思います。