医療リンパドレナージセラピスト

作業療法学科昼間部教員の大倉と申します。今回は、私が作業療法士免許以外に持っている認定についてご紹介します。

 

 

作業療法士や理学療法士は、臨床に出てからも日々勉強をしています。その中で専門的に学び、認定を取得していくことがあります。

 

 

例えば私の臨床の(元)同僚にも、

「呼吸療法認定士」

「認定訪問療法士」

「福祉用具プランナー」

「日本糖尿病療養指導士」

など様々な認定を持ったセラピストがいます。

 

 

これらは作業療法士、理学療法士などの免許を取得したのちに、自身の臨床のスキルアップなどのために講習会へ参加し、試験を受けて改めて取得する認定です。

 

 

私も、脳梗塞で入院していた方のリハビリを担当した際、脚にリンパ浮腫を抱えている患者さんと出会ったのがきっかけで、「リンパ浮腫」と作業療法士の関わりが必要と感じ「医療リンパドレナージセラピスト」という認定を取得しました。

 

 

 

 

昨今、“リンパマッサージ”という言葉は巷でもよく目にしますが、医療リンパドレナージは一般にイメージする美容やリラクゼーション目的に行うリンパマッサージとは違います。

 

 

 

様々な原因により“リンパ管”と呼ばれる全身の老廃物や水分を循環させる役割の管に、明らかな障害が生じている方への治療法です。

 

 

 

医療で関わりが必要な方の「リンパ浮腫」というのは、通常の何倍にもその部位が太くなってしまったり、皮膚の変化が見られたり、水分が皮膚表面に浸み出てくるなど通常のいわゆる「浮腫み(むくみ)」とは異なります。

 

 

 

主にがんによる症状のひとつとして、あるいは治療の後遺症としてみられ、がんそのものの症状とは別に苦痛を伴い、日常生活にも影響を及ぼします。

 

 

 

そういった方々へ、作業療法士としての視点も持ちながら、症状を和らげ、安全な動作や生活での注意点、運動法の指導を行います。

 

 

 

私も認定を取得したとは言え、まだまだ勉強途上です。これからスキルアップ、ブラッシュアップが必要ですが、何かこうして専門性を極めて患者さんと関わることも、作業療法士や理学療法士のやりがいや面白さの一つだと思います。

 

介護職から作業療法士になって良かった事

作業療法学科夜間部教員の田中克一です。

 

 

私は作業療法士になる前は老人保健施設で介護の仕事をしていました。改めて介護職から作業療法士になってみて良かったことを振り返ってみたいと思います。

 

 

【良かったこと】

 

 

①心と身体の理解がかなり深まった!

 

 

OT養成校時代は解剖学、運動学、心理学、精神医学等の講義を通して身体と心の基礎について徹底的にたたき込まれました。

 

お陰で介助が必要なところ、要らないところの見極めができ、またより楽で利用者さんが安心できる介助や介助方法の提案ができるようになりました。また運動麻痺などの機能回復に関する介入についてもできるようになりました。

 

 

 

 

②給料が増えた!

 

 

介護職時代は夜勤してなんとか生活していました(夜勤手当がないと厳しい、、)。

 

作業療法士になって、その頃と比べて給料が増えたのは良かったです。確かに学費はかかりましたが長い人生を考えてあの時下した判断は間違えてなかったと思います。

 

 

 

③介護の頃と同じくらい笑顔に出会える!

 

 

介護職の頃は食事や入浴の介助の他にお花見に行ったり、街中のレストランに行ったりして、とても喜ばれたことを覚えています。

 

作業療法士になってからは一人で食事やお風呂に入れるようになって感謝していただくことが多くあります。

 

またお花見や外食の他、野菜を作ったり、料理をしたり、絵を描いたり、その人がやりたいことをを通して喜びや生きがいを感じてもらいます。そのような時の笑顔は本当に忘れられません。

 

 

 

 

作業療法士に興味のある方は当校に入学してお会いできれば幸いです。

 

 

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「人」対「人」の仕事

こんにちは。理学療法学科の佐藤です。理学療法士として働いていると、様々な患者様との関わりがあります。

 

 

今まで関わった方々は、年齢は0歳~100歳を超える幅広い年代の方々であり、生活の背景や職業などもそれぞれ違います。

 

 

 

理学療法を行うにあたり、対象となる方との意思疎通は欠かせません。

 

 

 

意思疎通というと、発語による言語を用いた手段が一番に思い浮かびますが、必ずしも共通の言語で会話ができるとは限りません。

 

 

 

時には外国籍の方と、自分自身の日常会話にもならない拙い英語で話をしたり、耳が聞こえない方とほんの少しの手話を通してやりとりすることもありました。

 

 

 

また、言葉という手段を用いることもできず、ジェスチャーや表情、接触を通して伝わる感覚だけを頼りにコミュニケーションを図ることもあります。

 

 

 

 

 

 

ただ不思議なことに、始めはなかなかお互いの思いが分かり合えていないと思っていても、関わりが増えていくと徐々に何となく対象の方の考えていることが読み取れるようになり、こちらに対する受け入れが広がっているように感じられます。

 

 

これも人対人の仕事だからこそ得られる貴重な感覚であり、理学療法士としての仕事の魅力の1つだと思っています。