作業療法学科昼間部教員の大倉です。
今年も残すところ約1か月。
今年は春の訪れとともにコロナ騒ぎとなり、思い描いた新年度のスタートが切れなかった方がほとんどだと思います。
私も、この4月に教員として当校に着任しましたが、すぐに自宅勤務となり右も左も分らぬまま数か月が過ぎました。
自粛生活が明けた後は、遅れを取り戻そうと少しずつ日々の業務を勉強中です。
私が副担任をしている1年生も、やはり同じような状況ではないかと感じます。
全員で肩を並べて授業を受ける機会が極端に少なくなってしまった今年度は、学校やクラスメイトに馴染むのに時間がかかったり、慣れない専門用語が並ぶ勉強になかなか気持ちが向かなかったり・・・
作業療法士って一体何をするんだろう・・・
基礎科目が続くと、当初抱いていたイメージすら靄がかかってくるかもしれません。
逆も然り、学ぶうちに興味が広がり、当初の思いと変わることもあると思います。
私自身、学校に入る前は小児のリハビリに携わりたいと考えていましたが、結局卒業後に就職をしたのは身体障害分野の急性期の病院でした。
「小児科に」という思いは4年間かけて少しずつ変化し、授業では精神科にも興味を持ち、長期実習でどちらの分野も経験させて頂きましたが、自分自身の向き不向きや興味をそこでやっと理解した結果です。
就職した病院でも出会う患者さんからたくさん影響を受け、「医療リンパドレナージセラピスト」という認定を取り、がんのリハビリテーションに携わりました。
そこからはがんサバイバーの方が自宅で暮らすことを支援したいと考えるようになり、病院から訪問リハビリへ進み、現在に至ります。
私たちは様々な経験を積み、自分の進む道を模索しながら、新たなチャレンジをして・・・
時にはサボりもしますが(ここだけの話)、また再び力を注げるように充電したら、目の前の患者さんに誠心誠意向き合う力が必要です。
私の見ている学生さんたちにも、この困難な世の中の状況を一歩ずつ乗り越えながら、その力を身に着けていってほしいと思います。
未熟ながら、そんなことを考えたこの半年です。
写真は、新年度のスタートに思いを馳せて。
今年ではありませんが、訪問リハビリで伺っていた患者さんと車椅子でお花見をした時のものです。
いつもは眠ってしまうことの多い方ですが、桜の木の下でパチッと目を開けて笑ってくださいました。
桜には興奮作用があるとかないとか…