作業療法学科 夜間部 卒業生

八田 奈々絵さん

日リハ夜間部で叶えた

学科 作業療法学科
卒業年度 2014年度卒業
勤務地 株式会社 東京リハビリテーションサービス
 
趣味/特技 旅行、美術館・博物館に行くこと
  • 「自分も楽しめる仕事を求めて。」

    Q. なぜ、作業療法士の道に進んだのですか?
    私は4年制大学の4年次にダブルスクールをしていました。専攻はスポーツ心理学です。大学の心理学の授業で園芸療法士の方から作業療法士の話を伺い、患者様の人生がより豊かになるお手伝いができる仕事内容に魅力を感じました。そして、自分も人と直接関わる仕事がしたい、と思ったことがきっかけです。
    正直、大学在学中から将来自分が一日中パソコンに向き合うような仕事に就くイメージが持てなかったので、作業療法士の仕事がとても楽しそうだと直感しました。
  • 「抑えられない衝動。」

    Q. 学校選びは慎重にされたと思います。なぜ日リハの夜間部を選んだのですか?
    「作業療法士の道に進む」そして「大学は卒業する」という目標を同時に叶えるために、ダブルスクールができる夜間部のある学校を探していました。大学卒業後に進学する選択肢もありましたが、やりたいことを1年でも早くやる、という思いから大学4年次に日リハに入学を決めました。どこからも通いやすい日リハのアクセスの良さもポイントでした。
  • 「経験を糧に成長。」

    Q. 学生生活はいかがでしたか?
    振り返るとあっという間の4年間だった気がします。20代前半に日リハに通っていたことで様々な方に出会い、多様性を学ぶことができました。日リハでの日々は、人として大きく成長できた時期だと思います。
    先生方も、作業療法士として、また人として多くを経験されている方々で、お話を身近に聞けることは大変勉強になりました。授業後に先生方やクラスメイトと一緒にご飯を食べながら様々な事柄を相談しました。その度に親身なアドバイスをいただけて、本当に感謝しています。
    特に学校生活で思い出すことは、試験や実習前にクラスメイトと一緒に必死に勉強したことです。また、クラスメイトにお子さんが生まれた時に授業後にクラスでサプライズでお祝いしたことも楽しい思い出のひとつですね。クラスメイトとはいまでも近況を報告し合っています。
  • 「人それぞれの人生がある。」

    Q. 作業療法士となった今、現場で日リハでの学びは生かされていますか?
    日リハに通ったことで「自己理解」が深まりました。作業療法士として人と関わるうえで、とても良い経験だったと思います。大学では同世代で集まりがちですが、日リハの夜間部はいろいろな世代がおり、経験豊富な方が多いです。困ったときは知恵を貸してくれたり、様々な場面で助けられました。また、いろいろな考え方や価値観、生活にふれることで多様性を学べ、それぞれの個性を理解し受け入れることができるようになりました。その時に培った他者に対する許容力が、現場で様々な患者様と対応する時にとても役に立っています。そして、経験を積むにつれて、授業で先生方が教えてくれていた臨床経験のお話が理解できるようになってきたことは大きな喜びです。
  • 「患者様の日常を支えたい。」

    Q. 理想の作業療法士像を教えてください。
    「必要な時に必要なだけ寄り添えるような作業療法士」になれたらと思っています。私は訪問看護の現場で作業療法士として働いています。学生時代、病院で実習をしている時にふと「お家に帰ってから大丈夫かな?」と感じることがありました。それから、より生活に密着した作業療法をしたいと思いました。訪問看護は実際にその方の生活の場であるご自宅へ伺い、生活の背景などを確認しながら作業療法を進めます。「それぞれの生活の中で、本当に必要な関わりをする」私はそれを何より魅力的に感じています。
    ただ、訪問看護は距離感が近くなりすぎてしまうことも。私たちは患者様にずっと付き添えるわけではありませんので、患者様ご自身でご自分の生活を営めるようになるお手伝いをしていければと思います。訪問看護や訪問リハビリは、高齢化が進む日本において確実に社会的ニーズが高まりつつあり、今後もその必要性は増すばかりです。その一端を担えることができる作業療法士という仕事は、とても魅力的だと日々感じています。
  • 「日リハ夜間部で叶えた」

    Q. 夜間部で作業療法士を目指す方にアドバイスをお願いします。
    繰り返しになりますが、私は日リハ夜間部でダブルスクールという道を選んだ結果、「大学卒業」と「作業療法士になる」という2つの目標を叶えました。最初は新卒で専門学校や大学へ入学する方たちよりも出遅れてしまうのでは、と考えたこともありましたが、大学で学んだことや経験したことは自分にとってプラスであり、焦りもなくなりました。何よりも、自分が楽しく働ける仕事に就きたい、という思いが強かったです。そして、大学と日リハで多くの仲間と出会い、交友も広がり、人として成長できました。資格取得に向けて頑張るためには時間の使い方や仕事と勉強のバランスも大切ですが、日リハには様々な悩みを聞いてくれてアドバイスをくれる仲間や先生がいるので、きっと乗り越えられると思います。まずは体調に気をつけて無理せず頑張ってください。