理学療法学科 昼間部 卒業生
杉山 春美さん
母、理学療法士、管理職、としての想い。
学科 | 理学療法学科 昼間部 |
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卒業年度 | 2004年度 |
勤務地 | 医療法人財団 健貢会 総合東京病院 |
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趣味/特技 | 音楽鑑賞、フェスに行く |
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頭と手で自らの考える思考回路を構築できた日リハの学び。
目の前の患者様の「命」を守る。
女性の働きやすい環境を作る管理職の目線。「手」を使ってできること。
- Q. なぜ、理学療法士の道に進んだのですか?
- 高校時代の部活のバスケットボールで怪我をし、前十字靭帯再建術を受けました。その後のリハビリテーションで、実際の痛みを、「手」を使って治していただき、痛みが消えた時の衝撃は忘れられません。その感動が理学療法を目指した大きな理由の1つです。
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振り返れば「愛」を感じる教えばかり。
- Q. 日リハの学生生活及び、学びはいかがでしたでしょうか?
- 日リハでの4年間は、本当に楽しかったです。朝から晩まで理学療法の勉強をしていました。私は昼間部だったのですが、時には夜間部の授業も聴講させてもらうことができて、私にとっては最高の環境でした。当時は、厳しいと感じた教えもありましたが、現場に出た今、当時先生が伝えたかった事を理解できる瞬間があり、当時の教えに「愛」を感じます。
日リハで一生涯の仲間・恩師・仕事に出会え、公私とも充実した毎日を過ごしました。
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「答えを導く為の思考回路」、「自分で考える力」を鍛える教育
- Q. 初めて現場に出られて、日リハで良かったという経験はございましたか?
- 答えは一つではないということを教えてもらえました。理学療法の仕事は必ずしも1+1=2になるような単純な仕事ではありません。患者様の状況は十人十色ですので、様々なアプローチを考えます。とにかく日リハの授業は、「答えを導く為の思考回路」、「自分で考える力」を鍛える教育でした。それが現場で非常に役に立っています。
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私たちの仕事の本質は「命」を守ること。
- Q. 臨床の現場で、印象に残っているエピソードはございますでしょうか?
- 3.11(東日本大震災)の時、自分の「理学療法士としての覚悟」が定まったように思います。あの時、私はまさにリハビリの真っ最中だったのですが、目の前の患者様を守らなければという想いと共に、「命」というものを強く感じました。それ以来、私はリハビリテーションに留まらず、患者様の医療安全についても学んでいます。
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「人に伝えることの難しさ。」
- Q. 現在お勤めの現場では、管理者として、全体のマネージメントされておりますが、お仕事はいかかがでしょうか?
- 現在、リハビリテーション科科長補佐・医療安全室室長補佐・科内教育担当と様々な役割をしていますが、人を育てる、その人の能力を生かす、組織として様々な個性・能力を同じ方向に向かうこと等、人に伝えることの難しさを感じています。
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「入室の瞬間から見ています。」
- Q. 人事にて採用も担当されていらっしゃると伺いました。志願者のどのようなところを重視し採用されるのでしょうか?
- とにかく何でも素直な気持ちをぶつけてもらいたいですね。自分の個性も重要な武器です。当然のことですが、コミュニケーション能力を磨き、チャレンジ精神旺盛な方はどこの現場でも求められています。
また、私たちの仕事は体の動きや雰囲気を敏感に察知する仕事でもあるので、採用面接の際の入室の瞬間におおよそのことを判断している場合もあります。
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「女性が働きやすい職場環境を目指して」
- Q. お子様がいらっしゃるとのことですが、お仕事と育児のバランスはどのように取られていらっしゃいますでしょうか?
- 出産し仕事復帰してから様々な迷いはありましたが、病院・上司・仲間の理解が非常にあり感謝しています。育児は仕事のプラスになる・仕事は育児のプラスになると思いながら、家族はもちろん職場の仲間に頼って仕事をしています。無理をしすぎず優先順位を考えて、いい意味で今私にしかできないことを選択し効率よく動けるようにしています。
また、現場の管理者としても、女性が働きやすい環境を作ることは使命です。出産などのライフイベントを経ても働き続けられるように、人員の配置や調整サポート体制などをよりよく作り上げていたいです。
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「ストロングポイント」を伸ばしてくれた。
- Q. これから日リハで理学療法士を目指す方々にアドバイス/メッセージをいただけますでしょうか?
- 日リハの先生方は、一人ひとりの学生をしっかり見てくれて、それぞれの個性を考えながら、ストロングポイントを伸ばすようなアプローチをしてくれます。そして、在学中は自分の“手”を繰り返し使って、たくさんの事を学んでいきます。日リハでしっかり学べば、臨床に出ても自信をもって患者様と向き合うことができるようになります。
これから学校で学ぶ一つ一つが、今後皆様が担当する患者様につながっています。なりたい自分を見つけて、素晴らしい理学療法士を目指してください。