理学療法学科 昼間部 卒業生
岡本 美鈴さん
3年ぶりに再登場!晴れて現場デビュー!
学科 | 理学療法学科 |
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卒業年度 | 2020年3月卒業 |
勤務先 | 社会医療法人社団 堀ノ内病院 |
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趣味/特技 | 映画鑑賞 |
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2017年に日リハの人々に登場した岡本さん
2020年4月に晴れて理学療法士として現場にデビュー
過去と現在、未来を繋ぐ想いを語る。「人生で一番濃い4年間」
- Q 早速ですが、日リハでの4年間を振り返っていかがでしたか?
- 一言でいうと、とても濃い学生生活だったと思います。なかでも1番印象に残ることは、みんなで朝から晩まで学校に残って国試のための勉強をしたことです。国試の数ヶ月前から、毎日朝から学校に来て、夜の10時頃まで残って勉強をしていました。今までの人生で一番勉強した期間だったと思います。
- Q やっぱり国家試験勉強が大変なんですね。
- 4年生になるまでは、勉強は勿論大変なのですが、スポーツ大会などの行事もあり楽しく過ごしていました。ただそれも、4年生になって国家試験勉強が本格的に始まったら、もうその勉強の大変さにつきます(笑)
クラスメイト同士で、毎朝電話し合って寝坊しないようにしたり、朝昼晩の3食全部を学校で食べるくらい、本当に勉強づけの毎日でした。
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「国家試験合格率100%を達成できた喜び」
- Q それだけ頑張ったんでしたら、クラス全員が国試に合格した時は嬉しかったでしょうね。
- 本当に、クラス全員が合格とわかった時の嬉しさは相当なもので泣いて喜び合いました。
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「晴れて現場へ、学びは続く」
- Q それは嬉しいですね。さて、前回(約4年前)のインタビューの時、将来の目標を「ひとりでも多くの方を元気にしたい」とお話ししていましたが、心境に変化はありますか?
- 基本的には変わっていないです。
ただ、理学療法士として現場で働くようになって感じていることは、今までは学生だったので「わからない事は教えてもらう立場」だったのが、今度は患者様から聞かれた事に対して「こちらが教える立場」になった事です。
患者様にしてみたら「今、どうしてこのリハビリプログラムをやっているのか」「どんな意味があるのか」という事がやっぱり気になるので、そういった時にちゃんと答える事で、患者様のリハビリに対しての意欲も上がり、結果として患者様は元気になっていきます。
ですので、患者様の今の状態としっかり向き合う事が大切であると知りました。ただそう考えると、まだまだ自分自身の勉強が足りないなと日々痛感しています。
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- Q 現在、臨床現場での一日のスケジュールを簡単に教えてください。
- 8時40分 朝礼(前日に行った患者様の送りなども行う)
9時〜午前のリハビリ
12時〜お昼休憩(月に数回お昼に勉強会あり)
13時半〜午後のリハビリ
17時10分業務終了
私の職場は勉強会もできる環境なので、ドクターや先輩によく教えてもらっています。残業も少ないので、規則正しいリズムで生活できています。
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「自然に現場に立てた理由と、一生忘れられない出来事。」
- Q はじめて臨床現場に立った時の事は覚えていますか?
- はじめから割と自然に現場に馴染む事ができたように感じます。日リハで沢山の実習を経験できたことが、やっぱり大きかったですね。
- Q 理学療法士として働き始めてから、一番印象に残るエピソードを教えてくれますか?
- 先日退院された患者様の事なのですが、その方は脳に障害があり最初は状態がとても悪く、コミュニケーションも満足にとれないような方で、リハビリもなかなか進みませんでした。
ドクターから「体を起こすように」という指示があったこともあって、どうにかして体を起こしていきたいと思っていたのですが、それがとても難しく患者様がどうしたら起きてくれるか?を先輩に相談しながら考えていきました。
最初は患者様も本当に大変でリハビリも苦労しましたが、徐々に状態も回復して3ヶ月後には小走りができるくらいまで回復されて、退院されました。私はその患者様の退院には立ち会う事ができなかったのですが、後日わざわざ病院のリハビリ室まで「ありがとう」と伝えに来てくださいました。理学療法士として働き始めてまだ1年もたっていないですが、本当に嬉しかったですし、とても貴重な経験をさせていただくことができました。
これからたくさんの患者様と関わっていく事になりますが、きっとこの患者さまの事は一生忘れないと思います。
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「実習時間の多さは裏切らない」
- Q それは貴重な経験ですね。現場に出てから「日リハでよかった!」と感じるようなことはありましたか?
- やはり、実習時間が長かったことが良かったです。実際の現場で生かせることがたくさんあります。学校の勉強で疾患についてどれだけ学んだとしても、実際に患者様に触れないとわからないことが沢山あります。日リハは長期実習が合計で6ヶ月もあるので、多くの患者様と接することができました。
実際に今のリハビリプログラムを作るときにも、実習で担当させていただいた患者様との関わりを思い出して生かすことができています。 - Q やっぱり実習は大切ですね。
- そうなんですけど、ただ実際に実習に行っている時は本当に大変で、正直なところ「もっと実習時間が少ない学校を選べばよかった」って思った事もありました(笑)
ですが今考えると、実習が沢山経験できたことで、治療プログラムだけではなくて「リスク管理」なども実習の現場で経験することができたことは大きかったなと思います。あとは、普段の授業でも実技が多く、実際に体に触れる機会が多かった事も良かったです。
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「学生時代を振り返って思う温かさ」
- Q 日リハの学生の多くは「先生との距離の近さ」に魅力を感じています。先生との関わりは実際にはいかがでしたか?
- 本当に近いと思います。国試前も担任だけじゃなくて、たくさんの先生方が私たちの夜遅くまでの勉強に付き合ってくれたり、勉強方法や時間の使い方などもアドバイスしてくれました。何か変わった様子があれば、その異変に気づいて声をかけてくれました。
中には、勉強だけじゃなくて恋愛で悩んでいる友達がいると、そんな時でも先生が気づいて声をかけて面談してくれたり、先生方みんなで私たち1人ひとりを見守ってくれているなと感じる場面が沢山ありました。 - Q ちなみに、当時のクラスメイトとは今でも交流は続いていますか?
- 連絡はまめにとっています。今はなかなか会う事はできないですが、SNSを使ったりもしながら交流しています。リハビリの事についても友達と情報交換する事も多いですし、電話などで相談したりしてお互いに助け合っています。
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「未来のために目の前のことを大切に」
- Q それでは、理学療法士として働き始めた今、改めて将来の目標を教えてください。
- まだ理学療法士として働き始めたばかりで、慣れない事も多く「本当に自分に合っているのか?」と悩むこともありますが、それでもすごくやりがいを感じています。私は昔から子どもが好きで、学童や保育園でのバイトもやっていたこともあります。今後は理学療法士として子供に運動を教えたり、勉強を教えたり、そんな関わり方もできると良いなと少し思ったりもしています。
その為に、今はまず目の前の仕事を精一杯頑張って、今後の為に理学療法士としての基礎というか土台をしっかりと固めたいと考えています。 - Q 最後に、これから理学療法士を目指す方や、日リハを目指す方々へ、メッセージや高校時代にやっておいたほうが良いことがあればお願いします。
- 高校は高校の勉強、専門学校では専門学校の勉強、それぞれ全く違うものなので、私としては、高校生のうちは今の生活を思い切り楽しんで頂いて良いと思います。日リハに入学してからの勉強は正直大変ですし、実習など大変な事がたくさん待っていると思いますが、その分とっても充実した濃い学校生活が送れると思います。是非楽しみながら頑張って欲しいです。
後は、自分が本当に行きたい学校に進学するために、早めに進路選びを始め自分に合った学校を見つけられればいいなと思います。