「自己PR書を添付してください」
理学療法士・作業療法士の養成校への受験を考えたとき、必要書類の中に「自己PR書」が含まれていることがあります。ただ、高校生の皆さんは「自己PR書」を作成するのがはじめてというケースも多く、そもそも「自己PR書」って何?と思う方もいるかもしれません。
そこでこの記事では、基本的に「自己PRとは何か」と「自己PRの書き方」、そして「自己PRを書く上で気を付ける事」ついてまとめました。
そもそも自己PRってどういうもの?
まず自己PRについて考えてみます。自己PRとは、自分の強みや意欲などを具体的なエピソードを交えてアピールすることです。
「強み」とは、部活動や取得資格などの実績、性格・人間性の面での長所、得意なことなど。ボランティア活動など継続的に取り組んでいる課外活動、努力して短所や苦手なことを克服した経験もアピール材料になります。
自由に自己PRしてOKの場合もあれば、
「どんな理学療法士になりたいですか?」
「作業療法士を目指すに至った理由を書いてください。」
などのようにテーマが指定されている場合もあります。また、単に強みを伝えるだけでなく、学校が求める人物像(アドミッション・ポリシー)に合致していることを伝える目的も持っています。
分量は150~200字程度でOKの場合もあれば、記入欄がA4のシート1枚に及ぶ場合も。自己PRを求める入試は受験生の人物面を重視する入試方法なので、自己PRの重要度は高いです。書類選考でも重視されるほか、面接でも自己PRをもとに質問がされるので、選考全般にわたって影響すると考えていいでしょう。
その他の推薦入試でも、面接の材料になるのは同様。また、自己PRをそれほど重視していない学校でも、あまりに内容が薄いとやる気がない印象を与えてしまう危険があるので油断はしないようにしっかり準備して臨みましょう。
自己PRの書き方3つのポイント
何を書いていいのか思い浮かばない…。書いてみたけど内容がイマイチ…。大丈夫、ちゃんとコツがあります。以下のポイントを押さえて自己PRを書いてみましょう!
Point1 アドミッションポリシーを確認しよう!
学校にはそれぞれ、求める人物像(アドミッションポリシー)が提示されています。自己PRの内容は、学校が求める人物像と合致することが求められるので、まずは志望校のアドミッション・ポリシーをしっかり読み込んでみましょう。
理学療法士・作業療法士を目指す学校では、「リハビリテーションに対する興味や熱意」「高齢者や障がい者に対しての理解」などがあげられている場合もあります。その場合は「リハビリテーションに対して興味を持ったきっかけは~」「高齢者との関わりは、祖父母との~」というように、自己PRの中でエピソードとして触れられると良いでしょう。
Point2 自分の長所を書き出し、更に掘り下げてみよう!
自分の長所をたくさん書き出してみましょう。保護者や友人に聞いてみてもいいかもしれません。この段階ではそこまで自信がない項目も含めて、どんどん書き出すことが大切です。「リーダーシップがある」「協調性がある」「粘り強い」「友達が多い」「よくお年寄りに席を譲る」「嘘はつかない」「度胸がある」「人を笑わせるのが得意」などなど、なんでもOKです。
次に、この長所を掘り下げて自己PRにしてみます。そのまま書くとみんなが書きそうなありふれたものでも、長所を掘り下げてあなたらしい言葉で表現してみましょう。例えば、「明るく元気」の中には「物怖じせず自分から働きかけることができるので、将来はいろんな職種の人と相談しながら働いていくのが理想」などと繋げると良いです。
Point3 長所の理由となるエピソードを追加して説得力を高める
強みがある程度絞り込めたら、「その長所を象徴するエピソードは何か」を加え、更に説得力をもたせましょう。これが自己PRの軸になります。Point1の、目指した理由などと合致するとさらに良いでしょう。その強みの先につながる部分(進学後の勉強や職業など)を考えることが大切です。
自分の強みを象徴するエピソードがなかなか思い浮かばないこともあります。そんなときは視点を変えて自分の高校生活を最初から振り返ってみましょう。恐らく何の進歩も成長もしていないという人はいないはず。「いつから数学が苦手じゃなくなったんだっけ?」「2年になって友達増えたよなぁ」と振り返っているうちに、自分が成長したきっかけや考え方が変わったできごとなどを書き出していきましょう。
「物怖じせず働きかけられるようになったのは、2年生になって部活の後輩ができ、チームのために自分から話しかけていくことが大切だと気付いたからです。」など、Point2の長所に書き加えていきましょう。
自己PRを書く上で気を付けることとは?
自己PRを書き終わったら、改めて志望理由書と付け合わせて確認をしましょう。
なかには、先生に繰り返し添削してもらった志望理由書は内容も表現もしっかりしているのに、自己PRは内容も緩く、表現も幼くて同じ人が書いたように見えないというケースもあります。こうなると、志望理由書も「本当に自分の力で書いたのかな?」と疑問をもたれてしまうのでマイナスです。志望理由書と自己PRは内容的な関連性も深い
ので、両方を読んで、
「自分の強みは○○だ」
↓
「○○を生かして将来はこんな仕事をしたい」
↓
「そのためにこの学校でこんなことを学びたい!」
といったストーリーが浮かび上がってくるようにしましょう。
自己PRは、学校にあなたという人をわかってもらうチャンスです!しっかりと自分と合った学校選びをするためにも、学校側のアドミッションポリシーとあなた自身の経験とを照らし合わせて考えてみてください。
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