作業療法士は精神障害領域のリハビリテーションではどんなことをしているの?

作業療法は、精神障害領域のリハビリテーションにおいて、重要な役割を果たしています。作業療法を通じて、患者さまは、日常生活を送る上で必要な能力を回復・向上させ、社会復帰を目指していきます。

・身体機能の改善
・認知機能の改善
・コミュニケーション能力の改善
・社会生活能力の改善
・就労能力の改善
・生活の質の向上

作業療法士は、患者さまの個々のニーズに合わせて、活動の内容や難易度を調整します。また、患者さまの家族や介護者への支援も行います。

それではひとつずつ、少し具体的に見てみましょう。

身体機能の改善とは

作業療法における身体機能の改善とは、患者さまの身体の動きや筋力を向上させるためのリハビリです。具体的には、以下のような活動を行います。

・ストレッチ
・筋力トレーニング
・バランス訓練
・歩行訓練
・自助具の使用訓練

 

 

身体機能の改善は、患者さまが日常生活を送る上で必要な能力を回復・向上させるために重要です。身体機能が向上すると、患者さまは、食事や排泄、移動、着替えなどの日常生活動作を自立して行うことができるようになります。また、身体機能が向上すると、患者さまは、社会活動への参加や就労などの可能性も広がります。

認知機能の改善とは

作業療法における認知機能の改善とは、患者さまの記憶力、注意力、理解力、計算力、実行力などを向上させるためのリハビリです。具体的には、以下のような活動を行います。

・記憶訓練
・注意力訓練
・理解力訓練
・計算力訓練
・実行力訓練

 

 

認知機能の改善は、患者さまが日常生活を送る上で必要な能力を回復・向上させるために重要です。認知機能が向上すると、患者さまは、時間管理、計画立て、問題解決、意思決定などの能力を向上させることができます。また、認知機能が向上すると、患者さまは、社会活動への参加や就労などの可能性も広がります。

認知機能の改善を目的とした作業療法は、認知症や脳卒中などの患者さまに効果的です。また、認知機能の低下を予防するためにも、作業療法は有効です。

コミュニケーション能力の改善とは

作業療法士は、コミュニケーション能力の改善のために、以下のようなリハビリを行います。

・話す練習
・聞く練習
・読む練習
・書く練習
・表情やジェスチャーを使う練習
・会話の組み立て練習
・グループワーク練習

コミュニケーション能力の改善は、患者さまが日常生活を送る上で必要な能力です。コミュニケーション能力が向上すると、患者さまは、自分の気持ちを表現したり、相手の気持ちを理解したりすることができるようになります。また、コミュニケーション能力が向上すると、患者さまは、社会活動への参加や就労などの可能性も広がります。

コミュニケーション能力の改善を目的とした作業療法は、発達障害や精神障害などの患者さまに効果的です。また、コミュニケーション能力の低下を予防するためにも、作業療法は有効です。

社会生活能力の改善とは

作業療法士は、社会生活能力の改善のために、以下のようなリハビリを行います。

・家事や育児などの日常生活動作の練習
・買い物や通勤などの社会活動への参加の練習
・趣味やボランティア活動などの活動への参加の練習
・グループワークや交際活動などのコミュニケーション能力の向上のための練習

 

 

社会生活能力の改善は、患者さまが日常生活を送る上で必要な能力です。社会生活能力が向上すると、患者さまは、自立して生活したり、社会とつながりを持つことができるようになります。また、社会生活能力が向上すると、患者さまのQOL(生活の質)が向上します。

社会生活能力の改善を目的とした作業療法は、発達障害や精神障害などの患者さまに効果的です。また、社会生活能力の低下を予防するためにも、作業療法は有効です。

就労能力の改善とは

作業療法士は、就労能力の改善のために、以下のようなリハビリを行います。

・仕事に必要なスキルの向上
・職場適応能力の向上
・就職活動の支援

 

 

就労能力の改善は、患者さまが社会復帰を目指す上で重要なことです。就労能力が向上すると、患者さまは、経済的自立を図ったり、社会とつながりを持つことができるようになります。また、就労能力が向上すると、患者さまのQOL(生活の質)が向上します。

就労能力の改善を目的とした作業療法は、発達障害や精神障害などの患者さまに効果的です。また、就労能力の低下を予防するためにも、作業療法は有効です。

具体的なリハビリ内容は、患者さまの障害や希望によって異なりますが、以下のような例があります。

・仕事に必要なスキルの向上
・パソコン操作
・コミュニケーションスキル
・時間管理スキル
・問題解決スキル
・職場適応能力の向上
・職場のルールやマナーを学ぶ
・職場の人間関係を築く
・職場のストレスに対処する
・就職活動の支援
・履歴書の作成
・面接練習
・求人情報の収集
・職業訓練の受講

作業療法士は、患者さまの就労能力の改善を支援するために、様々な方法でサポートします。患者さまは、作業療法士の支援を受けることで、就労への一歩を踏み出すことができます。

生活の質(QOL)の向上

作業療法士は、生活の質の向上のために、以下のようなリハビリを行います。

・身体機能の改善
・認知機能の改善
・コミュニケーション能力の改善
・社会生活能力の改善
・就労能力の改善
・精神的健康の改善

 

 

生活の質の向上は、患者さまが日常生活を送る上で重要なことです。生活の質が向上すると、患者さまは、より充実した生活を送ることができるようになります。また、生活の質が向上すると、患者さまのQOL(生活の質)が向上します。

生活の質の向上を目的とした作業療法は、幅広い疾患や障害の患者さまに効果的です。また、生活の質の低下を予防するためにも、作業療法は有効です。

作業療法士は、患者さまの生活の質の向上を支援するために、様々な方法でサポートします。これまでにあげてきましたとおり、「身体機能の改善」「認知機能の改善」「コミュニケーション能力の改善」「社会生活能力の改善」「就労能力の改善」などを通して、患者さまの生活の質(QOL)の向上を図っていきます。

患者さまは、作業療法士の支援を受けることで、より充実した生活を送ることができるようになります。

【まとめ】

精神科領域で作業療法士が行うリハビリテーションは本当に幅広い様々な事を行います。その為、なかなかイメージがつかない部分もあると思いますので、本校では精神科病院への現場見学にもご案内することができます。ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

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作業療法士をアルファベットで表すと?略称はどんな意味があるの?

作業療法をアルファベットで表すと「Occupational Theaphy」になります。その為、省略して「OT」と表記したり、「オーティー」と読んだりすることが一般的となっています。ただそのOTですが、他にも「OTS」「OTA」「OTR」など、OTの後ろにアルファベットを続けて表記することがありますので、それぞれの意味について説明いたします。

作業療法は「Occupational Theaphy」

作業療法士はアルファベットでは「Occupational Theraphist」と表記され、それぞれの頭文字をとって「OT」とも呼ばれます。

ただ、作業療法という職業についてもアルファベットで表すと「Occupational Theraphy」となり、略称では「OT」となります。

「OTR」は何の略称?

「OTR」は「Occupational Therapist Registered」の略称です。「Registered」とは日本語訳では「登録した」を表しています。 作業療法士は国家資格であるため、厳密にいうと作業療法士を表すときは「OTR」が正しく、「OT」は作業療法という職業そのものを指すことになります。

ですが、実際は作業療法士を呼ぶときも「OT」と言う事も多いです。

「OTS」は何の略称?

「OTS」は「Occupational Therapist Students」の略称になります。Students、つまり作業療法士を目指して勉強している学生さんたちの事を表しています。

「OTA」は何の略称?

「OTA」は「Occupational Therapist Assystant」の略称です。つまり、作業療法士の助手をしている方を呼ぶときに使われています。

作業療法士という職業についてはこちらで詳しく紹介しています

 

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心理学の資格を大学で取得した人が作業療法士を目指すメリットとデメリット

日本リハビリテーション専門学校の作業療法学科には、大学で心理学を専攻されていた方が再進学で入学されるケースが少なくありません。そこで今回は大学で心理学を専攻された方が作業療法士を目指すメリットとデメリット、そして将来の就職先についてまとめました。

大学で心理学を専攻した人が作業療法士を目指すメリット

大学で心理学を学んだ人が作業療法士を目指すメリットとしては以下の事があげられます。

作業療法士の仕事は心理学的知識を必要とすることが多いため、心理学の知識や技術を活かすことができます。例えば、患者さんの心理的な問題やストレスを理解し、適切な対応をすることが求められます。

作業療法士は、患者さんがより自立した生活を送ることができるように、日常生活に必要なスキルを教えたり、訓練したりすることが仕事の中心です。このため、心理学的な観点から見た行動変容や学習理論などに関する知識を持っていることは、作業療法の効果的な実践につながります。

 

 

心理学を学んでいる人は、臨床心理学や発達心理学など、多様な分野について学ぶことができます。作業療法も、精神障害や発達障害、脳損傷など、幅広い分野にわたるため、心理学の知識が役立ちます。

作業療法は、チーム医療の一環として行われることが多く、医師や看護師、理学療法士、言語聴覚士など、多職種と協働して治療を行います。心理学を学んでいる人は、他の専門職とのコミュニケーション能力を高めることができます。

以上のように、心理学を学んだ人が作業療法士を目指すことには、作業療法に必要な知識や技術を身につけることができ、また、他の専門職と協働するためのスキルを身につけることができます。

大学で心理学を専攻した人が作業療法士を目指すデメリット

では逆に、大学で心理学を学んだ人が作業療法士を目指す場合、デメリットとなることはあるのでしょうか。

心理学を学ぶことで、人間の心理や行動に関する知識や理論を身につけますが、作業療法士の仕事は、身体的な障害や疾患に対するリハビリテーションに重点を置いています。そのため、心理学の知識を直接活かすことはできない場合もあります。

作業療法士には、医学的な知識や解剖学、生理学、神経学、運動学などの専門的な知識が必要です。これらの分野は、心理学の領域とは異なるため、学ぶ必要があります。

 

 

作業療法士になるためには、3年または4年制の専門学校に再進学し、カリキュラムを全て履修した後に、作業療法士国家試験に合格する必要があります。試験対策や実習など、多くの時間と労力を必要とするため、長期的な視野で取り組む必要があります。

以上が、心理学を学んだ人が作業療法士を目指す場合のデメリットの例です。しかし、これらのデメリットは、資格取得後のやりがいや充実感、社会貢献度の高さなどに比べると小さくなることもあります。自分の適性や興味に合わせて、将来のキャリアプランを考えることが重要です。

心理学専攻の大学を卒業したときの就職先

心理学を専攻した場合、以下のような就職先が考えられます。

臨床心理士

臨床心理士は、患者さんの心理的問題や精神的な問題を診断し、適切な治療法を提供する仕事です。大学院で臨床心理学を専攻し、臨床心理士国家試験に合格することが必要となります。

教育現場

心理学の知識を活かして、教育現場で教育に関する相談や指導、子どもたちの心理的な問題に対応する仕事があります。教育機関や学校、教育支援センターなどで働くことができます。

企業

企業での人事採用や労務管理、社員のメンタルヘルスケアなど、人材育成や心理的な問題に関する仕事があります。大手企業や人材サービス会社、総合人材派遣会社などで働くことができます。

行政

行政機関や福祉施設での相談業務や支援事業、児童養護施設や保健所などでのケアマネージャーなど、地域の福祉に関する仕事があります。

メディア

心理学の専門家として、テレビやラジオ、雑誌などのメディアに出演し、心理に関するトークショーなどに参加する仕事があります。

上記は一例ですが、心理学を専攻した人には、様々な分野での就職先があります。自分の興味や関心に合わせて、就職先を選ぶことができます。

作業療法士の国家資格を取得したときの就職先

作業療法士の就職先には、医療機関や福祉施設などが挙げられます。以下に代表的な就職先を紹介します。

 

 

病院

病院のリハビリテーション部門や外来で、患者のリハビリテーションを担当する作業療法士が多くいます。急性期から回復期、慢性期まで幅広い分野での就職が可能です。また作業療法士は精神科病院で活躍する事もできます。

訪問リハビリテーション

訪問リハビリテーションサービスでは、自宅や施設を訪問し、患者の生活機能や社会復帰支援などを行います。

福祉施設

特別養護老人ホーム、障害者福祉施設、児童福祉施設、就労支援施設など、様々な福祉施設での就職があります。それぞれの施設で、患者の生活や社会生活の質を向上させるためのリハビリテーションを担当する作業療法士が活躍しています。

学校

学校教育現場でも、特別支援学校や幼稚園、小学校、中学校、高等学校などでの就職があります。児童生徒の発達や生活能力を向上させるためのプログラムの開発や実施、アセスメント、カウンセリングなどを行います。

企業

企業での健康管理やリハビリテーションに関する業務を担当する作業療法士が増えています。企業内での障害者雇用促進やメンタルヘルス対策などにも携わることができます。

以上が、作業療法士の代表的な就職先の例です。

日本リハビリテーション専門学校には毎年3000人分以上の求人が全国から集まり、就職率は開学以来100%となっています。作業療法士の求人は年々増加している傾向にあり、将来的にも需要が高い職業の一つと考えられています。

 

有資格者支援金で資格取得をサポートします

日本リハビリテーション専門学校では、作業療法士や理学療法士を目指している医療福祉系の資格をお持ちの方のキャリアアップを応援する為、有資格者支援金制度を設けています。

対象資格

介護福祉士/保育士/社会福祉士/精神保健福祉士/介護福祉士実務者研修修了者/介護職員基礎研修修了者/介護職員初任者研修修了者/ホームヘルパー(1級もしくは2級)/柔道整復師/はり師/きゅう師/あんまマッサージ指圧師/看護師/臨床工学技士/臨床検査技師/診療放射線技師/救急救命士/歯科衛生士/健康管理士/福祉用具プランナー/福祉住環境コーディネーター/福祉用具専門相談員/アスレティックトレーナー/音楽療法士/准看護師/教育職員免許状(普通免許状)/健康運動指導士/公認心理師/臨床心理士

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